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2015年4月17日金曜日

もう四月


ヒマです…。
あまりにもヒマなものですから、ゲームをはじめてしまいました。

ゲームばっかりというわけでもなく、昔の作品、『追いかけてはいけない』も、自分の挿絵の痛さをこらえつつ、修正してルビをふってます。
読み返すのは二十年ぶりです。
読み返して、視点がバラバラになっていることに気がついて、あれ、と思いました。そういえば、『追いかけてはいけない』を書いてたとき、わたしは、英米ではよく使われる第三人称の神視点を使おうとしていたのでした。
神視点というのは、視点人物が神で、登場人物の考えていることをすべて見透かして、同じ章で、描くやりかたです。翻訳物だと、この視点の小説が結構多いです。
日本でも、昔の三人称主人公小説は、だいたい神視点だったのですが、今はもうほとんどみられません。

今の日本の小説では、文法的に誤りになってしまいます。
しかもこの二十年ぐらいで、急激に厳しくなってしまいました。

原因は、1980年代の文学評論ではないか、と思います。
当時は、純文学から、世代を代表するような大ヒットがいくつもでたのですが、
それらの大ヒット作を文芸評論家が批評するとき、必ず指摘したのが視点人物以外の視点になっている描写。それらの文章を、「文法的にあやまちである」と断罪した批評が、多かったのですよね。

わたしは、「なぜこの評論家は、小説を読む楽しみより、文法の正しさを優先するのかね」と不思議に思ったものですけど。
とにかく、それ以来、描写は視点人物からみたものに限定されるようになりました。
三人称単数も一人称自分視点も、表現としてはほぼ同じです。

そんなわけで、『追いかけてはいけない』も、違和感をおぼえる人も多いでしょうから、視点を統一しました。

今月内には完成すると思いますが、契約書を確かめる作業がありますので、電子書籍への公開は来月あたりになるかと。

というわけで、何もニュースらしいニュースがありません…

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